内部監査室=左遷とは限らない
「内部監査室に異動になったから左遷だ」と考える人は少なくない。
営業部門や企画部門など、会社の中心的な事業部門から内部監査室へ移ると、現場から離れた印象を持ちやすいからだ。
しかし、内部監査室への異動だけで左遷と判断するのは早い。
内部監査室は、経営陣から独立した立場で業務の適正性やリスク管理、内部統制などをチェックする重要な部署だ。
会社全体の業務を横断的に見る必要があるため、一定の経験や知識を持つ社員が配置されるケースもある。
なぜ「左遷」と思われるのか
内部監査室が左遷と誤解される理由の一つは、売上を直接作る部署ではないことだ。
営業部門や商品開発部門なら成果が数字として見えやすい。
一方、内部監査は問題を発見し、改善を促すことが中心になるため、外から見ると地味に感じられる。
また、本人が希望していないタイミングで内部監査室へ異動した場合、「会社から評価されていないのではないか」と考えてしまいやすい。
ただし、異動理由は会社によって大きく異なる。
内部監査室が出世コースになる場合
内部監査室での経験が将来的に役立つケースもある。
内部監査では、経理、人事、営業、情報システム、法務など、さまざまな部門の業務を理解する必要がある。
そのため、会社全体の仕組みを把握する能力が身につきやすい。
特に管理職候補や経営企画、リスク管理、コンプライアンスなどを目指す場合、内部監査の経験がプラスになる可能性がある。
大企業では内部監査部門が経営に近い位置に置かれているケースもあり、役職や担当業務を確認せずに「左遷」と決めつけることはできない。
本当に左遷を疑うべきケース
一方で、内部監査室への異動がネガティブな意味を持つ場合もある。
たとえば、重要な仕事や権限を突然取り上げられ、役職や評価も下がったうえで、本人のキャリア希望と無関係な業務へ移された場合だ。
給与、役職、評価、担当範囲などが同時に悪化しているなら、単なる部署異動よりも厳しい人事と考えたほうがいい。
重要なのは「内部監査室に異動した」という一点ではなく、異動前後で何が変わったかを見ることだ。
内部監査室への異動で確認したいこと
内部監査室への異動を命じられたら、まず仕事内容と役職を確認したい。
監査対象となる部門が多いのか、経営陣との距離が近いのか、専門性を身につけられるのかも重要になる。
公認内部監査人(CIA)などの資格取得を支援している会社なら、専門職としてキャリアを築ける可能性もある。
結局のところ、内部監査室=左遷という公式は存在しない。
仕事内容、役職、評価、今後のキャリアパスを総合的に見る必要がある。
内部監査室の口コミ
内部監査は地味に見えるが、会社全体の業務を知ることができて勉強になる。
営業から内部監査に異動した当初は左遷だと思ったが、管理職になってから経験が役立った。
部署名だけで左遷と判断するのは危険だと思う。役職や仕事内容のほうが重要。
内部監査では他部署と関わる機会が多く、会社を見る視点がかなり広がった。
希望していない異動ならショックだが、内部監査そのものが閑職とは限らない。
